「車両保険を使えば損をする」 そんな事ってあるの?

新車を購入し車両保険もバッチリつけたから、これからはどんな修理でも財布が痛くなることは無い。

こう思っている方は、例えば車を擦ってしまい修理費6万円をせっかくの車両保険で賄おうとすると、保険屋さんから「保険を使うと等級ダウンで翌年から保険料が大幅に上がるので自前で修理した方が得ですよ」と言われショックを受けるかも知れません。

「一体何のための車両保険なの」と言いたくなりますが、これは事実なのです。

車両保険というのはなぜこんなことになってしまうのでしょうか。


車両保険と等級ダウン

事故を起こして任意保険を使えば等級が3等級ダウンするということは大分知られてきたようです。

一方で、3等級ダウンするのは対人事故、対物事故など比較的大きい事故の場合なんだろうと勝手に思っている方も多いのではないでしょうか。

でも実際には、1万円でも2万円でも任意保険を使って車を修理すれば保険事故となり、翌年から3等級ダウンとなってしまいます。

任意保険の等級が3等級ダウンすると保険料の割引率が大幅に小さくなり保険料が跳ね上がるというわけです。

2013年10月の改定による事故有等級の適用で、この事故による等級ダウンのペナルティーはかなり厳しいものになりました。

従来は通常の等級上での3等級ダウンだったのですが、改定後は事故有等級と言う通常の等級よりペナルティーの大きい等級に移った上で3等級ダウンになるのです。

事故翌年から3年間は通常等級に戻ることができません。

従来でも「5万円程度までの修理なら車両保険を使わない方が得」などと言われていたものですが、改定後は10万円の修理でもきちんと比べないとどちらが得なのかわからなくなっています。


「免責ゼロ」の車両保険をすすめるのは詐欺?

車両保険を使おうとして上のように代理店から言われた経験のある人が知人に少なくとも二人はいます。

そのうちの一人は「初めからそう言ってもらえば免責金額を5万円にして保険料を安くできたのに。これは詐欺みたいなもんじゃないの。」というようなことを言って憮然としていました。

全くそのとおりだと思います。

「免責5万円」というのは、5万円までは自前で修理し、5万円を超える修理に保険を使うというスタイルの車両保険です。

改定後はペナルティーが厳しくなったので免責10万円でもいいくらいでしょう。

このように10万円までは事実上使えない車両保険が堂々と商品になっているのはどういうことなのでしょうか。

「来年以降の12万円より今の8万円を何とかしなければ」という方のための選択肢だというのでしょうか。

仮にそうだとしても、そのことは加入者にきちんと説明が行われなければならないと思います。

これまで代理店などからそのような説明など聞いたことがありませんし、各損保の公式サイトをずいぶん見てきましたが車両保険のところでそのような説明をしているサイトを見たことがありません。

「知らないのが悪い」とでもいうのでしょうか。


車両保険には保険料の安いエコノミータイプがある

車両保険は、任意保険のメニューの中で最も保険料が高い補償です。

車両保険無しの任意保険に車両保険を追加すれば、一般タイプだとそれだけで保険料が2倍近くになってしまいます。

車を購入しその販売店から任意保険の説明を受けるとき「車両保険も付けたい」といえば、おそらくほとんどの場合、

・完全カバーの一般タイプ
・免責金額 0

という最も保険料が高くなるタイプの車両保険を提案してくるでしょう。

そして任意保険が初めてで詳しくなければ、ほとんどの場合、素直に提案どおりの車両保険にしてしまうでしょう。

上で触れた二人も全くそのとおりでした。

このタイプだと車両保険を付けるだけで保険料が2倍近くに跳ね上がります。

最初から車両保険込みの金額が提案されれば、車両保険がどれほど「高い保険」であるかもよく見えずに、「若いし等級も低いから仕方ないか」ということになるのでしょう。

でも車両保険が高いものだと知っている方の多くは、コストパフォーマンスを考え、一般タイプでなくエコノミーなタイプの車両保険にしています。

このタイプの車両保険は「車対車+限定A」とも呼ばれますが、補償の範囲を一般タイプと比べると次のようになります。

<一般タイプの補償範囲>
自損事故 他車との事故 当て逃げ 転落・転倒 盗難 台風・洪水 火災・爆発 落書き いたずら

<エコノミータイプの補償範囲>
他車との事故 盗難 台風・洪水 火災・爆発 落書き いたずら

簡単に言えば、完全カバーの一般タイプから「単独事故、あて逃げ」を外したタイプがエコノミータイプの車両保険です。

盗難、自然災害までカバーされ、これで保険料が一般タイプのほぼ半額程度まで安くなるのですから、十分なのではないでしょうか。

これに加え、上で紹介したように、免責金額を5万円、あるいは10万円にすれば、さらに保険料を安くすることができます。

まとめ

車両保険に対する考え方、選び方をまとめてみましょう。

車両保険は、対人、対物などより補償される金額が小さい割には保険料が高い補償です。

完全カバーの一般タイプだと車両保険を付けるだけで保険料が倍近くに跳ね上がります。

費用対効果を考えれば保険料が大幅に安くなるエコノミータイプの車両保険がリーズナブルな選択になります。

また、車両保険をつける場合の注意点は、小額の車両修理は自前でやるという腹を決めて、必ず5万円、あるいは10万円の免責金額を設定することです。

免責をゼロにしても、等級ダウンによる保険料アップによって事実上小額の修理には車両保険を使えないからです。

2013年の任意保険改定で事故のペナルティーが強化され、今後は「小額の損害でも車両保険で直せる」という考えを完全に払拭する必要があります。


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