? 任意保険の代理店のメリットは何か?

副業代理店だと「ただ高いだけ」の任意保険になってしまう

一括見積りで損保各社の保険料を比較してみれば一目瞭然ですが、代理店型の任意保険は保険料が割高になるのが相場になっています。

割高になる最大の要因は、通販型にはない中間コストの存在です。

中でも代理店に支払われる「代理店手数料」が代理店型任意保険を高くする一番の原因だと言われています。

代理店型の一番の特徴である代理店を介することによるメリットとはなんでしょうか。


まずは代理店のことを知ろう

(社)日本損害保険代理業協会の統計によると、2003年に305,836店あった損害保険の代理店の数が、2012年には194,701店まで減っています。

この約10年間の代理店の数は一方的な右下がりで、中でも減少が激しいのは個人経営の代理店。

法人代理店が119,042店から109,199店と8.3パーセントくらいの減少なのに、186,794店から85,502店と半数をはるかに下回る減り方です。

これらの数字には火災保険の代理店なども含まれていますが、損保のほとんどを占めるのが自動車保険ですので、このような動きは自動車保険の代理店の傾向でもあると考えていいでしょう。

というか、自動車保険の代理店の減少によって損保全体の代理店が減っているのです。

このような動きは何を意味しているかといえば、零細な個人経営の代理店はこの10年間でドンドン減っているということです。

業界に詳しい人の「自動車保険の自由化で競争が激しくなり、損保各社は代理店手数料の率を実績見合いにするなどして零細な代理店を淘汰している」という趣旨の話を眼にしたことがありますが、まさにその話を裏付けるような傾向が統計数字にも現れています。


専業代理店と副業代理店

では損保各社は、競争激化の中でにどんな代理店を残し、あるいは強化して対応しようとしているのでしょうか。

顧客の側から見れば、保険のプロフェッショナルがいる専業代理店を強化しているのだろうと考えたくなりますが、決してそうはなっていません。

専業代理店の数は、上の10年間で 51,283店 ⇒ 31,604店 と2万店近くも減っています。

そして、依然として「アマチュア代理店」とも言われる副業代理店がメインになっています。

最新の統計である日本損保協会の数字では、代理店数は192,007店となっています。

これから火災保険、地震保険、海外旅行保険などの代理店だと考えられる不動産業、建設業、旅行業、卸売・小売業などを除くと153,653店になり、これが逆算での自動車保険の代理店の数の目安になるのですが、このうちの自動車関連業の割合を出してみると、なんと65.7パーセントとなります。

つまり、自動車保険が自由化された今でも、損保各社は自動車関連業=自動車販売店、自動車整備工場という副業代理店を最大の募集・勧誘の手段にしているのです。

損保代理店全体に占める専業代理店の割合は上で紹介したように16パーセント程度ですが、自動車保険だけでも同程度と考えると、自動車保険代理店の84パーセントが副業のアマチュア代理店だということになります。

更に、淘汰はされてきましたがまだまだ専業代理店にもピンからキリまであるといいますから、本当に頼りになるプロ代理店となれば全体の1割程度にしかならないのかもしれません。


 

損保会社は代理店を「募集・勧誘マシーン」と見ている

損害保険の代理店数のピークは、自動車保険自由化(1998年)直前の1996年で、623,741店でした。

2014年3月で192,007店ですから、18年間の間になんと三分の一以下に淘汰されてきたことになります。

自由化が業界に与えた衝撃の大きさがわかります。

最近5年間を見ると、このような大幅な減り方の中で自動車関連業だけがほとんど横ばいに近いような形で推移しています。
(※2008年 103,089点 → 2013年 100,999店 たった2パーセントの減)

ところが、専業代理店はこの5年間だけでも 36,506店 → 29,005店 と2割以上も店舗を減らしています。

これは何を物語っているかというと、損保各社は、顧客にとってメリットの大きいプロ代理店よりも、勧誘実績の高い自動車関連業、つまり自動車販売店や修理工場などのアマチュア代理店を優遇しているということです。

損保各社は、自由化前の代理店の粗製乱造を反省し、成約実績に応じて保険料の20%、15%、10%といった具合に手数料の率に差をつけて実績の低い代理店や零細な代理店を振り落としているといいます。

このことによって、代理店手数料というのは顧客サービスのための手数料ではなく、本質は募集・勧誘のための手数料であることがわかります。

まとめていうと、損保各社が代理店をどう位置づけているかといえば、顧客サービスの拠点としてではなく、募集・勧誘のためのマシーンとして見ているということになります。


ほとんどの契約者は専業代理店のメリットが受けられない

損保会社が代理店をどう見ていようが、保険のプロのいる専業代理店の方が私たち契約者にとってはメリットが大きいのは言うまでもありません。

任意保険が初めてでも、補償内容について詳しくなくても、プロに自分の希望を伝えれば最適な任意保険を設計してくれます。

また事故の時には、法令上示談の交渉などは禁じられていますが、経験豊富なプロからのアドバイスも期待できるでしょう。

これが保険料の高さに見合うかどうかは別として、代理店型任意保険のメリットであることは確かです。

でも一番の問題点は、上でも触れたように、そのような頼りになるプロ代理店は業界にたった1割ほどしかいないことです。

しかもそのようなプロ代理店は都市地域に集中しているでしょうから、国内でプロ代理店を身近に見つけられる人は本当に限られてしまうことになります。

ネットのQ&Aなどで「保険会社選びより代理店選びが大切」とアドバイスされても、ほとんどの方は身近なところにプロ代理店を探す手立てすらないのです。


副業代理店は初めから高い保険料に見合うメリットが期待できない?

新車ディーラー、中古車販売店、修理工場などにとって、任意保険の代理店というのは本当にいい副業だと思います。

初めての車購入で任意保険も全く初めての人に、手続きなども全部一緒にやる形で勧誘し成約すれば、それだけで代理店手数料が入ります。

私自身そうでしたが、新車ディーラーで勧められた任意保険に素直に加入してしまう人の割合はかなり高いことでしょう。

車の保険勧誘の絶好のチャンスにワンストップサービスの一つとして勧誘できるのですから、成約率が高くなるのは眼に見えています。

募集、勧誘に苦労をなさっている生保の外交員の方から見れば、羨ましくて仕方がないことでしょう。

でも、この記事などで代理店の本当の姿を知れば、勧誘のための手数料のせいで保険料が割高になるという代理店型の任意保険に疑問を持ち始めるのではないでしょうか。

補償内容、事故対応など保険としての本質的なところが同じなのに、代理店手数料という本質に関係のないマージンのために高い保険料を支払っていいのかという思いが湧き上がってくると思います。

まとめ

代理店の利便性などのメリットを求めて代理店型任意保険にするのであれば、新車ディーラーなどの副業代理店を避け、専業のプロ代理店を探すべきです。

身近で頼りになるプロ代理店が見つけられない場合、代理店型任意保険は本質的に「ただ高いだけ」の保険になってしまいます。

そのようなときは代理店手数料など中間コストの無い通販型の任意保険も視野に入れて検討すればいいと思います。


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