人身障害を付ければ搭乗者障害は要らない?

人身障害補償保険は事故による運転者側(家族、同乗者を含む)の怪我などがほぼ完全にカバーされる補償です。

自動車保険など保険の自由化が行われた1998年に東京海上(当時)から初めて販売されて、今ではすっかり業界のスタンダードになりました。

人身障害補償が画期的だといわれるたのは、運転者側の被害者が十分な補償を受けられると同時に、加害者とのわずらわしい交渉を保険会社が肩代わりしてくれるという全く新しいタイプの補償だッたからです。


人身障害補償のメリット

人身障害補償の具体的な特徴をあげると

①運転者等の死傷による実際の損害額が補償される(限度額内)

②示談成立前でも(過失割合に関係なく)損害額の全額が補償される

③歩行中などの自動車事故による死傷も補償対象

という三つになるでしょう。

どれも従来の搭乗者障害補償にはない特色で、「完全カバー」の名に恥じない補償になっています。

中でも契約者にとって大きいのは、相手方とのわずらわしい交渉から開放されるということではないでしょうか。

損害額が決まったらまずは加害者負担分も立て替えて全額を被害者に補償する、

過失割合が決まったら保険会社が加害者に過失相当分を請求する

この二点が人身障害補償の肝になっているとてもありがたい優れた点だと思います。

示談交渉はもちろん保険会社がやりますが、過失割合決定後の相手方への請求ものは、二つめにあげた「立替払い」が行われるからです。

示談交渉中でも損害額が確定すれば全額を保険会社が支払い、示談で過失割合が決まれば、立て替えていた加害者の過失割合分を保険会社が加害者へ請求するというわけです。

アメリカでは無保険車が多くて人身傷害補償のように自分の保険で身を守らざるを得ないそうですが、人身障害を開発した東京海上では、はじめ日本でこのようなタイプの補償が受け入れられるだろうかと心配したそうです。

でも発売したら他の保険会社にも次々と広まり、加入率も高くなっています。

業界だけでなく加入者にとっても人身障害補償はスタンダードになりつつあるといってもいいでしょう。


人身障害補償の限度額はいくらにすればいいのか

人身障害補償をスタンダードとして付けるのはいいのですが、その限度額はいくらにしたものか迷う方も多いのではないでしょうか。

「無制限」とか「1億円」とかにすれば確かに安心ですが、それ相応に保険料が高くなってしまいます。

各保険会社のおススメプランを調べてみると、5千万円を標準的プランとしている所が多いようですが、中にはエコノミーなプランとして3千万円を提案している保険会社もあります。

仮に、過失割合を50:50と想定してみると、限度額5千万円では

5千万円 ÷ 50パーセント = 1億円

となり、1億円の死傷による損害まで対応できることになります。

同様に限度額3千万円の場合は6千万円の損害まで対応可能となります。

では、限度額5千万円と3千万円では、保険料の差額はいくらになるのでしょうか。

一括見積りサイトでシミュレーションしてみたのが次の結果です。

    <損保名>   <限度額3千万円と5千万円との保険料差額>

     SBI損保     280円

     三井ダイレク   1,040円

     アクサダイレクト  310円

     ソニー損保     940円

     損保ジャパン   1,320円

     三井住友海上   3,340円

<見積もり条件>
スズキ スイフトスポーツ 年齢:30歳 等級:12等級 免許証の色:ブルー免許 運転者限定:本人限定 主たる用途:日常・レジャー 走行距離:8,000

コンパクトな車での見積りですから、車種によってはこれと大分違う差額になることもあるでしょう。

でも限度額2千万円の違いによる保険料の差額は思ったほど大きいものではありませんでした。

通販型であれば高くても年間1,000円程度の保険料追加で限度額3千万円から限度額5千万円にすることができます。

逆に言えば、限度額を5千万円から3千万円に削っても、1,000足らずの節約にしかならないということになります。

コストパフォーマンスを考えれば、5千万円を標準に考えていいのかもしれませんね。


搭乗者障害補償は省略していいのか

人身障害補償が登場するまでは、運転者や同乗者の怪我などに備える方法は搭乗者傷害補償しかありませんんでした。

人身障害補償は、この搭乗者障害補償を抱合してしまう補償内容です。

現在でも各保険会社は補償のメニューに搭乗者障害補償を残していますが、人身障害補償をつけるのであれば更にこれを上乗せする必要はないと思います。

搭乗者障害を上乗せした場合のメリットが全くないわけではありません。

例えば、人身障害の方の損害額が確定する前に病院から請求があった場合などはつなぎの資金として使えるので助かるでしょう。

搭乗者傷害補償の方はケガの症状が確定した時点で保険金が支払われるからです。

でも人身障害補償があれば、搭乗者障害補償の方は無いよりはあった方がいいというくらいで、無ければ本当に困るというものではありません。

人身障害補償を契約していると搭乗者傷害補償を契約できないという保険会社があるくらいですから、搭乗者障害は省略して構わないと思います。

まとめ

人身障害補償の登場で運転者側の怪我なども十分補償される保険を選べるようになりました。

人身障害補償の大きいメリットは損害額が確定すれば示談に関係なく実損害額が補償されるという点です。

人身障害補償の普及で従来の搭乗者障害補償の影がすっかり薄くなりました。

人身障害補償をつけていれば搭乗者傷害補償を上乗せする必要はないでしょう。


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